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こだわり

 
アルデュールという想い
私たちは時という不可避で不可逆的な流れの中に生きています。決して止まる事のない時の流れは、必ずしも同じではないにしても季節という変化を繰り返しながらその流れを刻み続け、私たちは移ろい続ける季節を日々感じながら時という流れに触れています。
季節はその時々の特徴によって分けられ、日本は美しい四つの季節を持つ国として知られています。穏やかな中に生命の息吹に溢れた春、躍動感に満ち、時として激しささえも感じさせる夏、豊かな実りと鮮やかな色彩に溢れ、華やかさの集大成ともいえる秋、すべてを無に帰すような白銀に包まれ、大自然の厳しさの中、やがて訪れる生命の季節への希望と期待を膨らませる冬、私たち日本人はそんな四季を身近なものとしながら独自の文化と世界観を創り出してきました。
日本人の鋭敏な感性はそんな四季を更に細かく細分化し、24もの節気に分けて季節の移ろいを感じ、その時々の季節の変化の中に愉しみを見出してきました。一月をほぼ半分に分ける短い節気には旬という言葉が伴い、本来は一週間程の短い時間を指す旬は、季節の中で成熟する素材たちの最も光り輝く瞬間を指す言葉として大切にされてきました。
旬という頂点の時を目指して季節の中で逞しく成長し、輝きを増していく素材たち、そんな素材たちに敬愛の念を抱きながら、どのように素材たちに接し、洋菓子という存在へと昇華させていくのか、私たちは常にそのテーマと向き合ってきました。素材をその特徴からわずかなくせまでも余す事なく充分に理解し、その特徴を不用意に損なう事のないよう分解する。そしてより完成された存在へと再構築していく。日々、季節の素材に触れながら、すでに完成の域に達している大自然の贈り物を前に、どのように理解し、分解し、再構築していくのか、素材と自らに問い掛ける時間が続きます。
理解のない分解は破壊でしかなく、適切な分解なしに再構築はあり得ない。そして不完全な再構築は細心の注意を払った理解と分解を台無しにするだけでなく、素材そのものやそれを与えてくれた季節という時の流れ、育んできた大自然への冒涜とさえなってしまう。それ故に一つも気の抜けない素材たちとの正面からの向き合いが続きます。それはまるで対決のようにも見えるのですが、決してやり込めてしまおうと自らの技量にものを言わせるのではなく、声なき声に耳を澄まし、素材たちとの対話を通して敬愛の念と出会えた事への感謝の気持ちを伝えながら、わずかな手を加える余地を与えてもらうだけ。それは難しい事ではなく、素材たちへの理解を通し、深い愛情が芽生えれば自ずと開けてくる道でもあります。
五感を研ぎ澄まし、季節の輝きを宿した素材に触れる喜びを感じながら忘れてはいけない事、それは素材たちを育み、与えてくれた季節や大自然への感謝の想いだと考えています。そんな想いの下、素材たちの姿は変えてしまっても素材たちが一番輝く旬という季節が感じられ、素材たちが育ってきた風景さえも連想させてしまうようなお菓子へと変貌させていく事。それこそが季節や大自然、素材たちへの一番の感謝の表現となるのではないかと思えます。
日本人の感性をくすぐり、24もの節気のひとつ一つを感じ、その折々の景色を思わせるようなお菓子作りはできないだろうか。私たちは伝統的な洋菓子の中にも季節の色合いを映し、高級感の中にもどこか懐かしさを感じてしまう。素材の質感に満ち溢れながら、さらに本来の素材よりも触れる者を魅了し続ける存在、そんなお菓子作りを探求し続ける熱意、それこそがアルデュール(=熱意)であると考えています。
 
洋菓子へのこだわり
かつて日本における最高の甘味は干柿であったといいます。豊富な糖分を含みながら渋味の陰にそれを隠してしまった渋柿を天日に干す事によって、渋味を感じられないものへと変化させながら甘味を濃縮する。そんな干柿の甘味を頂点に和菓子は茶の湯との結び付きを強め、独自の発展を遂げています。抹茶の苦味と渋味を適度に抑えながら独自の存在感と季節感、茶席に招待した主人のもてなしの心を表現し、味覚だけでなく視覚的にも凛とした存在感を感じさせてくれるもの、それが日本におけるお菓子の持つ世界観となっていたと思えます。
そうした和菓子が持つ奥ゆかしく雅な世界観は、私たち日本人のお菓子という物への価値観に根付いているものと考える事ができます。日本における洋菓子という存在を改めて考える際、日本人の情感を刺激し、抒情的な中にも旧来のものとは異なる世界観を創り出し得るもの、確立された世界にとらわれず革新と懐古、高揚と安堵といった相反する感情を内包し得るもの、それはすでに様式美としての世界が確立され、高度に洗練が進んだ和菓子ではなく、遠く異なる世界を持つ洋菓子でなければできないのではないか、すべてはそんな一つの問い掛けからはじまりました。
イタリアに生まれ、カトリーヌ・ド・メディシスの婚礼と共にフランスにもたらされたマカロン。パリの街で洗練され、煌びやかな王侯貴族たちにも愛され続けた伝統の洋菓子に、和の世界で新たに開花する可能性を感じています。あくまでも洋菓子という立ち位置を大切に守りながら、日本人の心の琴線に触れる事のできる日本人にしか作れなかった洋菓子、アルデュールはそんな洋菓子作りを目指しています。
 
素材へのこだわり
もし完璧といえる素材に出会えたら私たちは何もすることがなく、手を拱いて見ているしかないでしょう。でも、自然は必ずどこかに手を加える余地を与えてくれていて、私たちは大自然が設けてくれたほんのわずかな入口を注意深く見付けながら、広大な素材たちの世界へと入っていく事ができます。それはとても広く、とても深く、それでいて私たちに与えられた手を加えていく余地はとても狭いものにも思えます。
それなのに私たちは常に完成されたより優れた素材を探し求め続けています。手間暇を惜しまず手を掛けて育てられ、大自然の中で育まれてきた優れた素材は、それだけで完成度が高く、入口を見付けるだけでも大変な事になります。やっと見付けた入口から入ると、とても広大な世界が広がっていて、その中から確実な方向性を見付けていきます。
どのように季節を過ごし、どのような景色の中で育まれてきたのか、素材に語り掛けながらどのように分解して、どのように再構築すればその素材を最も光り輝く存在へと高めていけるのか、そんな問い掛けが絶える事なく続いていくのです。
決して満足する事なく最高の素材を求め、素材たちと会話を続けながら、ほんのわずかな手を加える余地を探す。それは大変な事のようでありながら、出来上がった洋菓子たちの美しい姿や、食べていただく方々の美味しいという小さな微笑みによって報われる、そんな幸せな探求の道でもあります。最高と評されるものによってのみ開く事のできる美味しさの世界へ貴方を誘う為、最高の素材探しが絶える事なく続けられています。
 
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